四十肩・五十肩といえば、中高年の方なら誰もが知る肩の痛みですね。しかし、この四十肩(五十肩)と肩こり・首こりを誤認してしまう人も少なくないのです。そこで、四十肩(五十肩)の原因、特徴や自宅でできる改善法などをご紹介したいと思います。
四十肩・五十肩の原因
四十肩(五十肩)の原因は、様々なものが考えられるようですが、はっきりとわかってはいないというのが実情です。
その上で、考えられる原因の一部をご紹介します。
1,加齢によるもの
年齢を重ねることで、関節付近も当然老化が見られます。この関節付近の変性が原因で起きると考えられています。
加齢に伴い、筋力も低下し、腱(筋肉が骨に付着して硬くなった組織のこと)が弱くなり、痛みが生じます。
2, 関節包炎
「関節包」と呼ばれる関節を包む部位の組織が傷つき、それが蓄積・肥大することがあります。関節包炎といい、痛みを生じたり、肩の可動範囲を狭めたります。
●靭帯の硬さ
●血流の悪さ
●酷使
肩回りには、筋肉・関節・組織など沢山入り混じっているため様々な原因が考えられるのです。
四十肩・五十肩の特徴(症状)・見分け方
四十肩(五十肩)は、肩こり・首こり、寝違えと勘違いする人も多いそうです。肩こり・首こり自体も曖昧だったりしますよね。慢性的な肩こり・首こりがある人は、四十肩(五十肩)に気づかないなんてことも・・・。
ということで、四十肩(五十肩)の特徴をご紹介します。一度、ご自身の症状と照らし合わせてみてくださいね。
≪四十肩(五十肩)の特徴(症状)≫
*腕の可動域が狭くなる
*腕が上がらない・外側/内側にひねられないなど
左右両方が四十肩(五十肩)になるケースは少なく、どちらか片方だけの発症が多いです。
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四十肩・五十肩の経過は3つに分けられる。それぞれの対処法は?
四十肩(五十肩)の3つの経過。
1,急性期(発症から約2週間)
強い痛みが持続的に起こります。腕の可動域もかなり狭くなります。
~痛みが強い場合の対処法~
その1
痛みが強くて、つらい場合は鎮痛剤を服用し、安静に過ごしましょう。眠れない場合は、痛みのある肩を上にして寝ると少し痛みが和らぐことがありますので試してみてください。
その2
患部を冷やしましょう。
アイスバッグなどを使って、患部を冷やすと炎症や痛みが和らぎます。
15分程度を目安に冷やしてください。
※だたし、触っている感覚がなくなるほど冷やしてはいけません
時々触って、冷やしすぎにならないようにしましょう。
2,拘縮期
痛みは治まってきているけど、腕の可動域が狭いという状態。
3,回復期
完全ではないが、痛みがほぼ引いて、可動域もだいぶ広がっている。特に、日常生活で不便を感じない程度になっている状態。
~拘縮期から回復期の対処法~
その1
痛みがある場合は、冷やすか温めるどちらが良いか悩みますよね。拘縮期から回復期に入ったら温めて血行を促進して回復力を高めましょう。
その2
無理しない程度で動かす
痛みが落ち着いてきているということが前提ですが、少しずつ動かすようにしましょう。決して、痛みを我慢して無理をしてはいけません。
四十肩・五十肩を自宅で改善する方法
四十肩(五十肩)の痛みは、徐々に治まってきますが安静にしすぎることで可動域が狭いままになってしまう危険性があります。無理はいけませんが、程よく動かすようにしましょう。
*肩甲骨の動きを改善 簡単ストレッチ
1.椅子に座る
2.片方の脚を、少し浮かせる
3.膝を両手で抱える
抱えたら脚が床にぎりぎりつかないくらいに微調整します。
4.20秒間維持する
反対も同じように繰り返しましょう。
※1日3セット
ぐ~っと力を入れるのではなく、体の力を抜くようにしてください。
*壁をつかった簡単体操
1.可能な範囲で腕をあげ、壁に手の平をつける
2.そのままゆっくり腰を落としていく(しゃがむ)
無理しないようにしましょう!
※1日3セット
*ぶらぶら脱力体操
1.椅子などの背もたれを支えにして、体を前かがみする
2.肩脚を一歩前にだす
3.出した足と反対の手をだらんと力を抜いて下げる
4.その腕をぶら~んと振り子のように前後に動かす
10回ほど行いましょう。
無理して動かすのではなく、脱力した状態でぶらぶら揺れるようなイメージです。
この場合、意識的に降るのではなく、最初に動かした後は反動で動いて止まるのを待つ感じにしましょう。
四十肩・五十肩の人が注意すること
あくまで無理をしてはいけません。ですが、逆に安静にしすぎると可動域に制限ができたままになってしまうこともあります。
痛みが落ち着いてきたら、少しずつ可動域を広げていけるように動かしましょう。
また、整体院などに通院すると、あなたに必要な対処は何かという点を見極め、適切な処置とアドバイスをいただけるので、整体院などの受診も考えましょう。
≪まとめ≫
四十肩(五十肩)についてご紹介しました。肩こり・首こりと勘違いしないように見極めるポイントは、可動域です。四十肩(五十肩)は、放っておくとこの可動域に影響がでたまま残ります。ご自身の状態と照らし合わせて、四十肩(五十肩)ならば無理をしてはいけませんが、徐々に動かすように意識してくださいね。