「食物繊維も水分もがんばっているのに出ない」——そんな便秘は、腸だけの問題ではなく全身のバランスが崩れているサインかもしれません。東洋医学では、からだをめぐる「気・血・水」の偏りが便秘を引き起こすと考えます。本記事では、整体の視点(姿勢・呼吸・骨盤・自律神経)も組み合わせ、タイプ別の整え方と毎日の実践をまとめました。薬に頼りすぎず、今日からできるケアで“出るリズム”を取り戻しましょう。
まず確認:医療受診が必要なサイン
次の症状がある場合は、セルフケアや整体の前に医療機関での受診を優先してください。
- 突然の激しい腹痛、持続する嘔吐や発熱
- 血便・黒色便、原因不明の体重減少
- 便が細くなり続ける、数日で悪化する腹部膨満
- 高齢で急に便が出にくくなった、家族に大腸疾患の既往がある
安全第一が最短ルートです。
東洋医学の基礎:気・血・水と腸のはたらき
- 気(き):からだを動かすエネルギー。腸の蠕動(ぜんどう)運動や便意のスイッチ。
- 血(けつ):組織を潤し温め養う。腸壁のしなやかさ・粘膜の保湿に関与。
- 水(すい):体液全般。便の水分量、滑り、むくみや冷えとも関係。
ストレス、冷え、不規則な睡眠、長時間の座位、浅い呼吸、姿勢不良は、巡りの滞りを生み、便秘の背景になります。

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便秘タイプ診断(目安)
※複数に当てはまることが一般的です。最も合致するタイプからケアを始め、重なりをほどいていきます。
A. 気滞タイプ(ストレス渋滞)
サイン:お腹が張る/ガスが多い/便意はあるのに出にくい/肩首こり/ため息が多い
背景:交感神経優位、横隔膜・肋骨の硬さ
鍵:胸郭をゆるめ、吐く呼吸を長く

B. 気虚タイプ(押し出す力不足)
サイン:だるい/朝が弱い/冷えやすい/軟便と便秘を行き来/食後の眠気
背景:腹圧不足、呼吸浅い、栄養と水分のアンバランス
鍵:腹圧づくり、温と栄養の補い

C. 血虚・瘀血タイプ(潤い不足・巡り淀み)
サイン:コロコロ便/乾燥肌・髪/冷え・こり/月経トラブル
背景:潤い不足、座位過多、運動不足
鍵:潤す食材+骨盤内の循環を高める

D. 水滞タイプ(湿の停滞)
サイン:むくみやすい/雨天で不調/軟便と便秘を反復/胃もたれ
背景:冷え・甘味過多・運動不足
鍵:温めて捌く、リズム運動

整体でみる:姿勢・呼吸・骨盤と腸の関係
- 胸郭と横隔膜:吐く力が弱いと腹圧が作れず「押し出す力」が不足。横隔膜の弾力回復が要。
- 骨盤・腰椎:前傾/後傾の偏りや仙腸関節のロックは大腸走行部のテンションに影響。
- 頸胸移行部(猫背・スマホ首):迷走神経の働きが下がると便意のスイッチが鈍くなる。
- トイレ姿勢:足台(10〜20cm)で股関節を深く曲げると直腸の角度が緩み出やすくなる。
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タイプ別ケア:整体+セルフケア+食事
A. 気滞タイプの整え方
整体:肋骨間・横隔膜・胸椎の可動性を高め、腹直筋・腹斜筋の過緊張を解放。
ツボ:合谷・内関・天枢(やや痛気持ちいい程度、左右各30〜60秒)
セルフ呼吸:4-7呼吸(4秒吸って7秒吐く)×3分、1日2〜3回
ストレッチ:胸を開く(両肘を後ろへ引く/壁胸筋ストレッチ)
食事:香り野菜(しそ・生姜・陳皮代わりに柑橘の皮少量)/温かい汁物/発酵食品を少量ずつ毎食
B. 気虚タイプの整え方
整体:腹圧づくり(吐く→下腹ふくらむ感覚)と骨盤底のリクルート
ツボ:足三里・関元
セルフ:朝の胃結腸反射活用(起床→白湯→朝食→10〜15分後にトイレ着座)
食事:白湯、温かい主食+良質たんぱく(卵・豆・鶏)+根菜。冷飲を控え、栄養と温を補う。
C. 血虚・瘀血タイプの整え方
整体:股関節内外旋差の調整、臀部筋膜・骨盤底の循環促進
ツボ:三陰交・上巨虚・天枢
セルフ腸もみ(やさしく):仰向けで膝立て、時計回りに“1〜2cm押して離す”を2〜3分。痛みが強ければ中止。
食事:水溶性食物繊維(海藻・オートミール・果物)+良質の油(えごま・亜麻仁・青魚)。睡眠で修復力を確保。
D. 水滞タイプの整え方
整体:腹部・腰背部の“冷えポイント”を温めつつ可動性UP
ツボ:陰陵泉・太白・天枢
セルフ:下半身を温める(レッグウォーマー等)/10〜15分のリズム歩行/白湯こまめ飲み
食事:温性スープ、生姜・ねぎ。甘味・小麦菓子・冷飲は控えめにし、湿をためない。
注意:ツボ押し・腸もみは、妊娠中・体調不良時・腹部手術後・強い痛みがある場合は事前に専門家へ相談を。
毎日のルーティン:朝・昼・夜
朝
- 起床→コップ1杯の白湯
- 3分の胸開きストレッチ+4-7呼吸
- 温かい汁物+主食+たんぱく+発酵食品少量の朝食
- 毎朝同じ時間にトイレに座る(出なくてもOK。習慣化が目的)
昼
- 座位は60分ごとに1分立つ/胸をひらく/深呼吸
- 昼食は噛む回数を増やす(目安20〜30回)
夜
- 10〜15分の入浴(みぞおちが温まる程度)
- ベッドで腹式呼吸×2分→やさしい腸もみ×2〜3分
- 就寝30分前からスマホ・強い光をオフにして副交感優位へ
すぐ出したい日の応急アイデア(安全第一)
- 温かい飲み物+前屈みで深呼吸(胃結腸反射を誘発)
- 足首回し・その場足踏み5分で下半身ポンプを活性
- マグネシウムを含む食材(豆類・海藻・ナッツ)を取り入れる
- 注意:刺激性下剤の常用は“押し出す力”低下の一因。自己判断での増減は避け、医師の指示を優先
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当院のアプローチ(八王子|さわい整体院)
評価
- 問診(生活・睡眠・食事・ストレス)/姿勢・歩行/腹部の張り・冷え・圧痛/呼吸パターン
- 東洋医学の視点で気・血・水の偏りを推定し、重なりを見抜く
施術
- 整体:胸郭・横隔膜・骨盤・腰背部の可動域改善、自律神経バランスの調整
- 腸もみ:腸の走行に沿うソフトタッチで巡りと便意のスイッチを底上げ
- 吸玉(必要時):背部の巡りを促し、冷え・肩背部の緊張を軽減
目安とホームケア
- 初期:週1×数回 → 反応に応じて間隔延長
- タイプ別セルフケア(呼吸・ストレッチ・食事)を具体的に処方し、再発を防ぐ
よくある質問(FAQ)
- 何日出なければ便秘ですか?
-
目安は3日以上+不快症状。ただし「毎日出るが残便感がある」なども調整対象です。
- 子どもの便秘はどう見ますか?
-
生活リズム・水分・噛む回数・排便時間の固定を優先。施術はやさしい刺激で行います。
-
便秘薬はやめた方がいいですか?
-
自己判断の中止は避け、医師の指示を優先。整体と生活習慣で“出す力”を底上げし、必要量の見直しを医師と相談します。
-
便秘と肩こり・腰痛は関係しますか?
-
腹圧と姿勢が共通因子。胸郭・骨盤の動きが悪いと、排便も姿勢も崩れやすく関連します。
まとめ|便秘は「気・血・水」を整え、姿勢と呼吸で“出る力”を育てる
- 便秘は腸単体の不調ではなく、気・血・水の偏り+姿勢・呼吸・自律神経の重なりで起こりやすい。
- まずはタイプ(気滞/気虚/血虚・瘀血/水滞)を見極め、整体+セルフケア+食事を組み合わせるのが近道。
- 胸郭と横隔膜の弾力を取り戻し、骨盤の中立を保つことで「押し出す力(腹圧)」と便意のスイッチが復活しやすい。
- 刺激性下剤への常用依存は避ける。必要時は医師と相談しつつ、生活と姿勢で“出る基礎体力”を底上げする。
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